AV女優

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AV女優(エーヴイじょゆう)は、性行為を見せる目的でアダルトビデオ(AV)に出演する専門の女性俳優である。アダルトビデオ女優(-じょゆう)とも称す。

目次

概説

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販売促進目的でアメリカのポルノ見本市に赴いたAV女優。人気AV女優は撮影会・サイン会・握手会などのファンとの交流を実施する事が多い。
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朝日奈あかり(セルビデオ店で開催されたサイン会にて撮影)

AV女優には、名前と容姿で魅力をアピールする単体女優と、女優の魅力ではなく作品の内容(企画)で売るタイプの作品(企画もの)に出演する企画女優との2種類がある。

一般にAV女優という場合は単体女優を指す場合が多いが、2000年頃から企画女優の中にも単体女優並みの人気を持つ例が見られる様になった。これをキカタン女優などと呼ぶ。

  • 容姿に恵まれない者は単体女優としては扱われにくく、企画物などで起用されることが多い(企画女優扱い)。
  • ほとんどのAV女優はAV事務所(AVプロダクション)に所属しており、出演料を折半することでマネージメントされる立場にある。
  • AVメーカー(制作会社)から出演依頼を受けることで初めて仕事(撮影)となる。そのため、新人AV女優は仕事を得られる様に事務所のマネージャーと共にメーカー回りをしてからようやく仕事が(収入が)得られる。このメーカー回りの事を業界用語では『面接回り』と言うが、一般的に言えば「オーディション」である。
  • 出演する女優のほとんどが本名以外の別名を女優名として出演している。女優名は女優が自分で決めたり、事務所の社長やマネージャーがその女優の雰囲気に合った名前を付けたり、見た目や雰囲気が似ている芸能人の名前をもじって付けたりすることが多い。プライバシー保護の都合もあって、本名とは一切関係ない女優名になることが多いが、中には本名をもじった女優名を名乗る女優もいる。
  • 体型(ヌード)は化粧でごまかすことができないため、体型なども選考基準に含まれる。
  • 近年のAV女優は、過去と比較すると容姿の平均レベルが比較にならないほど上昇している。バブル期まではタレントに匹敵する容姿なら内容もソフトで許され、性交場面も擬似の場合が多く、イメージビデオに演出を加えた程度の内容の作品でも充分なセールスを上げていた。しかし、最近では一般タレントに匹敵する容姿を持ったAV女優はざらになり、一般のアイドルを凌ぐ容姿のAV女優も数多くなった。それに伴い、元は一線級のAV女優でも、以前より過激な内容の作品(様々な変態的プレイを取り上げた作品など)に出演することを求められる様になった。
  • AV黎明期は実際には性交を行っていない(擬似性交)ことが多かったが、最近ではほとんどのAVでコンドームを付けて性交を行う様になっている。
  • AV女優と紛らわしい言葉として「ポルノ女優」というものがあるが、日本でポルノ女優という場合は映画館で公開される成人映画に出演する者を指し、特に1970年代から1980年代にかけて隆盛を見せた「日活ロマンポルノ」の出演者を指す。
  • DVDの一般化による作品の長時間化(ビデオ時代は一般的に1本45〜60分、たまに90分の作品あり→DVDでは1本90分から2時間、長いと3、4時間以上)、インターネットの普及(ファン同士の情報交換によって作品の評判がすぐ広まってしまうため、手を抜いた作品も制作しにくくなった。その上、AV女優のプライバシー保護も難しくなった)も相まって、ほとんどのAV女優を取り巻く環境は年々過酷になっている。その分意識の高い女性ばかりが主流となっている。

デビューから引退まで

  • AV女優は、街頭でスカウトされる場合とAV事務所が行うAV女優の募集に自ら応募する場合の2つのケースがあると言われている。出演報酬が高いため、安易に応募する女性も少なくないが、単体女優の場合なら選考基準が非常に厳しい。(事務所サイトの記述を参考にすると)企画女優が95%を占めており、単体女優は5%ほどに留まるようだ。
  • 芸能事務所のアイドルや若手タレントとして失敗した女性が流れ着き、AV女優になる場合もある。
    • いずれにせよ、芸能界からAV業界への転向が以前より頻繁になったことは間違いない。この場合、件の女優の出演作品には「芸能人○○、ついにAVデビュー」などと銘打たれる。一方、AV業界から芸能界への転向は非常に困難である(後述)。
    • 逆に、芸能デビューへの足掛りという目的で、名前を世間に広めるためにAVデビューを試みる女性もいる。
    • 基本的に「芸能界」が一種のハク付けになっている。目指している・経験している、などとデビューの際に絡めることが多い。前職があると、視聴者を喜ばせることができるという点では、ポピュラーなもの。
    • 犯罪、不祥事などにより芸能界を引退した者がAV業界に転向するケースもある。
  • デビューする年齢はおおむね18歳(法律による)から20代中頃が多い。中には30代以降デビューして人気AV女優となる者もいる(いわゆる熟女系…川奈まり子友田真希望月加奈酒井ちなみ紫彩乃など)。
  • AV女優としての寿命は、超人気女優であれば10年近くになる場合もあるが大部分は2~3年程度であり、それ以上経つと若手に押されて飽きられるか「身内にばれた」などの理由、所属事務所との契約終了により引退するケースがほとんどである。また、デビューから1年程度経つと様々な変態的プレイを主眼に据えたものなど、デビュー当初よりも過激な内容の作品への出演依頼が増える。この種の作品への出演の決意が決まらず何度も出演を躊躇しているうちに出演依頼が来なくなり、事実上引退となる者も少なくない。
  • 長続きした(おおむね3年以上)人気AV女優の作品数は、主演作品で50本程度、共演や脇役出演を含めると100本近くになる成功例もあるが、ほとんどの場合は毎月1本、多くて月2本ペースで撮影される。
  • 引退後はグラビアモデルストリッパーソープランドなどの性風俗産業へと転じてゆく者もいるが、実際は普通の生活に戻ってしまうことがほとんどである。AVを含め、性風俗産業で長く勤めることは難しいのが現状である。
  • AV女優から芸能人へと転身し、芸能人として成功したのは飯島愛くらいしか例がない。高樹マリア及川奈央蒼井そら夏目ナナ長澤つぐみみひろなどのタレント転身がアナウンスされているが、飯島愛に次ぐだけの存在と言える者はまだ現れていない。

人物像

AV女優になった人に理由を問うと、下記に大別しえる。

  1. 金銭目的て(多重債務を抱えている場合もあれば、単なる小遣い欲しさでなる場合もある)
  2. 性行為への好奇心や、自己顕示欲
  3. 綺麗になりたくて
  4. 風俗と違って、性病にかかる心配がないから
  5. 風俗デビューのキャリアアップ
  6. 芸能界に入りたいから(AV業界の明るいイメージ作りのため)

飯島愛に憧れ、一般のタレントになれるかもしれないという夢を抱いている者や、現役のタレントではあるが成功できずに再起を賭けている者が出演する事例が今もあるという。グラビアアイドルになり損ねた女性や、一部のお菓子系アイドルなどがAV女優に転身する事もある(この場合、未成年のうちに芸能人になる事で、成年後AVデビューをすんなり進ませようと考えている場合が非常に多い)。

1に関しては、小遣い欲しさの短絡的なタイプだけでなく、交際している男性に騙されて多額の借金を背負わされたり、或いは親の借金の肩代りをする様な女性も含まれる。彼女達は必死の思いで仕事をこなすが、露見の恐れや、仕事を選ぶために多くが企画女優として活動している。

企画女優

上述の記事は、主に「単体女優」についてだが、この項では「企画女優」について詳述する。AVビデオのコンセプトに基づく作品として多くの女性の中の一人として出演する。企画女優になる人の特徴としては、以下のことが挙げられる。

  • 容姿に恵まれない者。またはスタイルは良いが、ルックスに難がある者(またはその逆)。
  • AV出演を知人に知られたくない者。
  • アルバイト感覚での出演(1〜3本程度の契約、月1回程度の出演など)。

企画女優としての出演には、名前を広く知られない、顔と名前の両方を広く知られないという2種類の出演方法がある。

知名度の高い単体女優(少数)に比べて、膨大な人数が企画女優として登録している。その中には、副業としての出演者も多くいる。ファッションヘルスソープランドのサービス嬢などの風俗産業の女性の副業で出演する場合がよく見られる。他にはOLや主婦など普通に見える女性が副業で出演する場合もあり、中には現役看護婦や現役スチュワーデスや現役教師などが性風俗産業の世界とは遠そうな知的な女性が副業で出演する場合もある。企画は出演料が非常に安い反面、セールス数を問われる単体女優と違って引退の時期がない上、一般誌などで宣伝されない(パブNGなどと言う)のでAV出演を周囲に知られる可能性が低く、その気があれば出演を続けられると言われている。逆に、副業を続けながらチャンスを待つAV女優も多い。

近年では企画女優が注目される様になったが、その背景としては、AV界にインディーズメーカーのブームが起きたことが挙げられる。インディーズメーカーとはビデ倫に加盟せず過激な内容の企画AVを制作するメーカーのことで、作品をレンタルビデオ店に置くことができず、セルビデオが主体の場合が多い。そのため、インディーズ作品には若くて容姿に恵まれながら周囲にバレるのを恐れる女優が数多く出演することになり、容姿では単体女優にも劣らない企画女優が多数生まれることになったと見られる。

単体女優が、こういう企画女優のように企画色の強い作品に出演することもある。

キカタン女優

企画女優の中でも単体女優並みに人気が出て、オファーが殺到し多数の作品に(全く無制限で)出演する場合がある。この様な女優をキカタン(企画単体女優の略)と呼ぶ。

代表的なキカタン女優の例として、長瀬愛堤さやか笠木忍立花里子紅音ほたるなどがいる。キカタン女優のギャラは、読んで字のごとく、企画と単体の中間の金額である。単体なら月に1本と制限されるし、企画なら出演料が安いため、最も稼げるのはこのキカタンだと言われている。

出演本数が多かった例(引退)

  • 朝河蘭:2年で516本=新日本プロジェクト(月21本)
  • 桃井望:2年で160本=ウィナーズアソシエーション(月6本)
  • 長瀬愛:3年で120本=ウィナーズアソシエーション(月3本)
  • 笠木忍:6年で200本=バンビプロモーション(月2.7本)など。
    • これら4名に共通するのは、2002年頃のAVブーム全盛期に活躍した点である。この代表的な4名の活躍によって(2002、2003年頃に)キカタンと言う新たなジャンルが登場した。

単体女優

一般的に主演した場合の出演料は1作目が一番高く、それ以後は徐々に安くなっていくのが通例である。引退間際は受ける気をなくす程格安と言われている。徐々に安くなる活動を何か月維持できるかが単体の生命線と言える。一般的にデビュー3本契約が大抵であり、その3本目で引退する単体が大部分を占めている。

企画女優の入社は応募入社とスカウト入社が半々と言われるが、スカウトマンは当然美形から狙うため、この単体やキカタンに関してはスカウト入社が8割以上を占めている。企画なら相場があるが、単体はその都度事務所が交渉を行っている。

キカタンの項目で分かる通り、企画系事務所は幅広いメーカーと取引されているが、単体系事務所はごく限られた会社(多分10社前後)としか取り引きされていない(単体を単体価格で撮るメーカー自体が日本では10社も存在していない)。

単体デビューのオーディションも同様で、メーカー全社を回る訳でなく、この7、8社を回れば大抵の事務所が合否の結論としている。企画系の事務所が大所帯なのに対して、単体系は数人しか所属していないのが特徴である。社員も数名とか社長1人の会社なども珍しくない。また、1対1でマネージャーが単体を管理しているのが特徴である。単体の撮影日数は大抵2日で、短い場合で1日で撮り終えたり、長い場合で3日間。

一般芸能界との関連

AV女優は、一般のテレビ局が制作するドラマ番組などに出演依頼が来ることもあるが、そのほとんどは「裸体を見せる必要性」からポルノ女優同様にサスペンスドラマにおける全裸死体の役や入浴シーンのエキストラ役、その他でも時代劇での脇役の遊女の役(同じ遊女や風俗嬢の役であっても物語の中心を担う役であれば通常の女優が充てられる)となっている。

しかしながら近年では、サスペンスドラマ自体が減少したり特に過激な性的な映像に関しての規制が強くなっている傾向がある。

深夜放送のドラマやバラエティー番組に有名AV女優がレギュラーやゲストで出演することも珍しくなくなって来ており、芸能界へ芸能人としてステップアップした例は飯島愛及川奈央蒼井そらなどで増え続けている。特にテレビよりVシネマに共通の傾向で「SMもレイプもOKだが、Vシネマの出演だけはNG」と言うAV女優は多い。しかし、そういった芸能女優が嫌がる役も積極的にこなす点でテレビ業界にとっては貴重な存在となっている。

また、テレビ番組関連媒体の出演者プロフィールにも職歴を「AV女優」ではなく「モデル」「セクシータレント」などと記載されることが多い。

以下に芸能人のAV女優への転向及びAV女優の芸能挑戦の例を示す。AV女優の芸能としてのチャレンジの例や芸能人のAV参入の例など「(参加へのハードルが低い)グラビアの仕事を少ししたことがある」程度の人間まで含めると膨大な人数となるため、本項では希志あいのなど転身が特に話題になった者以外はAV以前の活動期間が2年未満のものは除く(カッコ内はAVデビュー時期)。一方で、元々AV女優になる前提で最初だけグラビアアイドルや芸能もどきの活動を行い、知名度を得たところでAV女優に転身するという「芸能カラー」を漂わせた(つまりハク付けの)ケース(下記の人物の一部も含む)も多い。

元スポーツ選手・元一般芸能人
一般芸能界への進出

また及川奈央・夏目ナナ・蒼井そら・小澤マリア・長澤つぐみ、みひろらが一般芸能界に進出又は掛け持ちを行っている。

また、非常に特殊な例として、コスプレヒロイン物AVを製作する際に、一般向けバージョンを同時撮影する例がある。これは、同路線のメーカーであるGIGAが、グラビアアイドルを起用した一般向けコスプレビデオの別ブランドであるZENに供給するもので、ヴァイオレンス色、セクシー色は濃いものの、初期AVやポルノの時代にはトップクラスの女優でも得られなかった一般向け長編ドラマ主演の機会といえる。立花里子小峰由衣ら一定の演技力を備えた女優に声がかかることが多い。

参考文献

関連項目